電磁波公害関係年表
1960~1979年 1980~1989年 1990~1999年 2000~
1990~1999年
海外での電磁波公害問題 年号 日本での状況
国際組織 国際非電離放射線防護学会(IRPA)の中の国際非電離放射線委員会
(INIRC)安全性の暫定ガイドラインを発表

24時間で1ガウス。「この制限は一般公衆が一日の大部分を過ごすと充分予期される公開の場、例えばレクリエーション区域、会合場、その他同様の場所に適用される。」もので一般家庭での連続暴露限界を示すものではない。
1990 労働科学研究所 富永 パンフレット「VDT作業の物理環境」出版、「健康上の問題は無く、特別な対策の必要も無い。」と発表。

郵政省電気通信技術審議会、「電波防護指針」答申、ゆるい指針であるにも拘わらず通産や業界の反対強く、1995年になっても実施されず。

雑誌「クオーク」が電磁場で体を悪くする」特集。「強い磁場は危険だ。」という内容。
スウェーデン VDT電磁波規制「MPR-Ⅱ」を正式決定
MPR-Ⅱは極低周波電磁波(2KHz~400KHz)のみでなく、前述サビッツ博士がワルトハイマー論文を追試確認した結果、超低周波電磁波(5Hz~2KHz)も規制。この規制は罰則伴わず人体悪影響を100%認めたものでもない。危険性があるなら、そして低減実現可能なら実行したらよいという考えに立つ。では何故正式発表したのかというとそれは「電磁波の人体への影響論争」の結果

スウェーデン の上記2規制のガイドライン〕 (TCOは労働組合連合の主張数値)
名称 MPR-Ⅰ MPR-Ⅱ TCO
発表年
静電場
1987年
500V以下
1990年
500V以下
1991年
500V以下



超低周波
測定位置
極低周波
測定位置
規制なし

規制なし
25V/m※以下
全面50cm
2.5V/m以下
全面50cm
10V/m以下
前面のみ30cm
1V/m以下
前面のみ30cm

超低周波
測定位置
極低周波
測定位置
規制なし

0.5mG
全面50cm
2.5mG以下※※
全面50cm
0.25mG以下
全面50cm
2mG以下
前面のみ30cm
0.25mG以下
全面50cm
※V/mはボルト/メーター。
※※mGはミリガウス。

スウェーデン 政府は「今後小学校など子供の公共施設近くには送電線を新設しない」
スウェーデン 労働組合連合がより厳しい「TCO基準」発表
MPR-ⅡとTCOの2基準が並立したが、実際に職場でVDTを使用するのは労働者なので、TCO基準に合致するVDT設置を要求する職場が多くなった。
1991  
米国 カーシュビック博士、人間の脳にも磁石があることを確認 1992 北里大医 樋口らの論文「4時間のVDT作業で角膜上皮障害発生。」 原因として電磁波を考えている。
英国 ウィルソン博士、哺乳動物が微弱な電磁場に曝されるとメラトニン(免疫を司り、乳ガンを抑える機能を持つ重要なホルモン)の分泌障害が発生と報告 10月 天草の松島町で九電が送電線建設のため土地収用法により強制測量。住民の反対に合い断念。10月反対派住民が建設大臣を被告として事業認定取消しを提訴。1997年7月和解。
スウェーデン 「高圧送電線近くの住民に対する磁場ガン」報告書
フェイチング博士とアールボム博士連名のスウェーデン・カロリンスカ研究所の報告書と呼ばれる。
92年6月完成し、フィンランドのオーランドで開かれた「生物と医学における電場・磁場に関する第1回国際会議」で一部報告され、全容は9月13日スウェーデンの国家エネルギー会議(NUTEC)から正式に発表された。調査対象人数=総勢436、500人、内20才未満の子供151,560人。
〔送電線周辺300m以内で発見されたガン患者数の表〕
ガンの種類 子供 大人 合計
白血病
脳腫瘍
その他
39人
33
70
325人
223
364人
256
70
ガン患者数計 142 548 690
コントロール※ 558 1091 1649
総人数 700 1639 2339
※コントロールは比較例

〔カロリンスカ報告による電磁波強度別小児ガン増加率〕 単位:mG
電磁波強度 0~0.9 1.0~1.9 2.0~2.9 2.0以上 2.5以上 3.0以上
白血病
脳腫瘍
全ガン
1.0倍
1.0
1.0
2.1倍
1.0
1.5
1.5倍
0.7
1.2
2.7倍
0.7
1.1
3.3倍
0.9
1.2
3.8倍
1.0
1.3

統計的に言うと、「95%の信頼確率範囲内で言える事は、3.0mG以上の電磁波を被爆している子供の小児白血病の増加率は、平均では3.7倍であるが、最小でも1.4倍、最大では9.3倍になる。」という結果。世界に衝撃を与えた。
 
スウェ-デン・デンマーク・フィンランド 北欧3国合同の「ノルデイック報告」発表
スウェーデンのカロリンスカ研究所アールボム博士が、デンマークのオルセン博士、フィンランドのベルカサロ博士の研究をカロリンスカ報告に加えて、スエーデン・デンマーク・フィンランド3国のデータを集めた送電線からの被爆者罹患統計を「ノルデイック報告」として発表。英国の権威ある医学雑誌ランセットが掲載。

〔送電線から被爆量2mG以上の小児ガン増加率〕
  白血病 中枢神経腫瘍 リンパ腫瘍 ガン合計
  人数 増加率 人数 増加率 人数 増加率 人数 増加率
スウェーデン
デンマーク
フィンランド
7人
3
3
2.7倍
1.5
1.6
2人
2
5
0.7倍
1.0
2.3
2人
1
0
1.3倍
5.0
0
12人
6
11
1.1倍
1.5
1.5
3カ国合計 13 2.1 9 1.5 3 1.0 29 1.3
(ガン合計は3種類のガンの和とは必ずしも一致しない)
1993 2月 山梨県韮崎東中学校の周辺住民は東電の送電線に反対して質問状を送付

5月
 「電磁波公害追放!高圧線問題全国ネットワーク」主催の第1回電磁波公害追放全国集会が甲府市で開催された。同団体は機関紙として『がうす通信』を発行している。

9月
 雑誌「トリガー」が「電磁波で生体が危ない!」を特集 内容は「強い磁場」は問題だが、「弱い磁場」は大丈夫というもの。通産省寄りの編集。

11月
 東電の新潟・柏崎と山梨・東甲府変電所間に世界最高級の100万ボルト送電線網が開通

12月 通産省資源エネルギー庁
の電磁波影響調査検討会(座長:電力中央研究所理事・東大名誉教授 関根泰次)は商用周波電磁界の健康影響問題について報告、翌年1月電気新聞の報道下記参照。
スウェーデン政府 こども関連施設近傍送電線を移転又は撤去
既存の送電線であっても子供関連施設近傍の送電線は撤去ないし移転を開始。電磁波の強度としては2~3mGを目安とする。
米国 送電線に近接している2千の学校などの施設の電磁波測定を開始

英国 放射線防護委員会「非電離放射線に関する諮問会」のドール会長態度を変える
1992年3月上記諮問会は「電磁場とガンの危険性」の詳細報告書で電磁波影響に関しては懐疑的な立場であったにも拘わらず、1994年開催されたパリ会議で「緊急に研究を進めるためるべきだ。」と述べた。更に「2年前には関連があるとは全く思っていなかった。だがノルデイック報告で見方を変えた。」とも。放射線委員会も再検討を行うと語った。
1994 (平成6年)1月25日 通産省・資源エネルギー庁の「電磁界影響調査検討委員会」の報告書が平成5年12月にまとめられ、電気新聞1面に掲載された。「商用周波電磁界:健康被害認められず」、「エネ庁報告書:居住環境の磁界低い」、「科学的データ蓄積は必要」、翌26日の朝日新聞が「磁場の害、証拠なし」と。

1月 電力中央研究所が資源エネルギー庁の委託を受け、平成12年までの8年間「電力設備環境研究調査」を実施するとの記事が電気新聞に掲載された。

1月 島根県庁土地資源対策課長名で上記エネ庁報告を配布
島根県土地資源対策課長は県下の自治体に、「1993年12月資源エネルギー庁報告書」(前出)を配布する考えであると聞いておりますので、念のため申し添えます。」と通知。

2月 中国電力の50万ボルト送電問題
島根県匹見町の「住みよい匹見をつくる会」 住民は中国電力の送電線計画に関して「匹見町は住民の不安を無視して建設に同意しようとしている」として、「同意差し止め」を求める民事調停を益田簡裁へ申立。

2月 環境庁極低周波電磁波の影響に関する調査開始と公表 予算は340万円の一部と。

5月 「電磁波公害追放!高圧線問題全国ネットワーク」主催の第2回全国集会が東京で開催。

7月 奈良県大淀町の送電線反対運動 朝日新聞が詳説 電磁波問題も取上げた。

7月 中国電力社内報「エネルギア」 「電磁界(EMF)って何ですか?」連載スタート

電力新報社の雑誌「エネルギー・フォーラム 7月号」「高圧送電線反対運動」の紹介と、「送電線が建設できないと都会は壊滅的な打撃を受ける」との記事掲載。

8月 「電磁波でガンになる?」「アエラ8月15日号」(朝日新聞社)2ページの記事掲載。

8月 日本 東電の青森県から首都圏までの100万ボルト送電計画 業界紙「化学工業日報」。

8月 雑誌「日経パソコン」VDTなどの電磁波問題を特集 スウェーデンのMPR-ⅡやTOCのガイドラインを紹介、「日本の業界も1996年にはMPR-Ⅱ並みの規制を行う予定」と。

8月 女性のアルツハイマー病も? 朝日新聞 「モーター一因?アルツハイマー」の見出しで、南カリフォルニア大の「電磁場被爆で女性のアルツハイマー病が4倍」(疫学調査か?)と報道。

9月 家庭電気製品の電磁波問題 名古屋テレビで取上げる。

9月 「電磁波公害反対運動」を批判する座談会 前出「エネルギー・フォーラム 9月号」が記事に。

10月 日本消費者連盟 機関誌「消費者リポート」 電磁波問題の連載スタート。

11月 「日本消費者新聞」 電磁波問題を取上げる。

11月 「携帯電話などの電磁波問題」の特集 科学雑誌「クオーク11月号」。

11月 「家庭の電磁波問題」 読売テレビ 昼の番組で取上げる。

11月 汐見文隆著「低周波公害のはなし」 低周波公害で最も影響ある周波数は16Hzだと。

12月 科学雑誌が電磁波問題を特集 「ウータン 2月号」 「電磁波注意報発令!」として。

12月 「電磁波公害いやだ」 産経新聞(関西版)の見出し。大阪交野市の小学校近くの変電所建設反対運動を紹介。

12月 幼稚園地下に変電所 広島市内のルーテル協会幼稚園地下に変電所設置の説明会
住民が反対の意思を表明、反対運動開始。

12月 郵政省 電磁波による医療機器のへの影響検討開始 「不要電波問題対策協議会」の専門部会、翌3月には暫定ガイドライン発表予定とのこと。
  1995 1月 地震と電磁波の関係 兵庫県南部地震で死者5、500人を越え、話題となる。

2月 電気学会非熱効果を過小評価 高周波電磁界の生体効果に関する計測技術調査専門
委員会が「電磁界の生体効果と計測」を出版、内容的には電磁波の非熱効果を過小評価。

3月 「検証・電磁波」特集テレビ朝日が放映 夕方6時の「ザ・スクープ」で放映、関西地方のみ翌朝3時45分放映。

4月 カロリンスカ報告全訳される 「高圧線問題全国ネットワーク」が出版した「高圧線と電磁波公害」という書籍に。

4月 米国雑誌が「日本電子工業振興会ガイドライン」を紹介
「2KHz以下の超長波で2.5mG以下、2KHz~400KHzの超長波で0.25mG」を「マイクロウェーブ・ニュース」が。

5月 米国物理学会「電磁場影響は明らかでない。」 4月22日声明として朝日・日経・中日新聞など。

6月 荻野晃也著「ガンと電磁波」出版。

7月 朝日新聞「現代養生訓」 長倉功記者署名記事として、「パソコン症」「電磁波の影響は疑問」。

8月 東京都庁職員「電磁波探検隊」 都庁職員の自主研究グループ「エコロジーのまちづくり研究会」の活動が東京新聞やTBSラジオで紹介される。

9月 京都大学宮越博士ら 「培養細胞で突然変異が増加」 50Hz、4000Gの交流磁場に10時間曝すと6倍に増加と。朝日新聞で報道。

9月 郵政省「人体の電波保護のあり方に関する調査研究会」発足 1996年3月に報告書作成の予定。理由は米ANSI(規格協会)が「携帯電話のアンテナなどは頭から2.5cm離すようにという1992年の規制」を挙げる。

10月 磁場被爆で染色体異常検出 京都大学医学部の宮越博士の論文 「4000Gの磁場に1時間被爆で染色体に異常検出。」朝日新聞に記事掲載。

11月 「電磁波は人体に有害か」 文芸春秋「日本の論点'96」の「地球環境・論点75」に掲載。

12月 米人記者ブロドール氏の発言 「京都府田辺町」での発言が朝日新聞「ひとこと」欄に。

12月 「電磁波問題をめぐる欧米の状況」 毎日新聞科学欄(関西版)に詳細な説明記事。

12月 荻野晃也著「あなたを脅かす電磁波」出版。

12月 「電気製品の電磁波対策を求める要望書」 「高圧線・電磁波問題三多摩ネットワーク」
その他計25の消費者団体が通産省にを提出。

12月 携帯電話台数が年末で1000万台に急増。
1月 スウェーデン MPR-Ⅲを発表。

1月 ヨーロッパ連合(EU) 電磁波両立性を重視した「EU指令」発効。

10月 米国 科学アカデミー研究評議会報告書提出
高圧送電線や家庭用電気製品からの電磁波は「ガンなどの健康被害に結びつく因果関係は確認「ガンなどの健康被害に結びつく因果関係は確認できなかった。」と報告書提出。日経'97.1.6
1996 2月 医療器械が「携帯電話の電磁波で誤動作」 として点滴ポンプ・ペースメーカー・心電図などを相次いで毎日新聞報道。

2月 「電磁波ガンに備えよ」特集 小学館発行の雑誌「サピオ」が。

3月 郵政省・医療関係者・業界団体「不用電波問題対策協議会」報告書発表
医療用電気機器誤動作防止のため、暫定指針が公表される。(1)手術室や集中治療室にケータイ持ち込まない。(2)病棟内では電源を切る。(3)ロビーでの使用は周囲の状況に充分に注意。ペースメーカーからは22センチ程度以上離して使用。

3月 郵政省・通産省 電磁波障害防護のための指針作成計画 を発表。ただし人体への悪影響は考慮せずとのこと。

6月 WHO世界保健機構 電磁波影響の見直し検討開始 を決定 5年間に333万ドル、日本の担当は環境庁

7月 関西電力の古川橋変電所問題 マスコミで取上げる。白血病が実に130倍。夫婦で白血病などの報告。住宅地や保育所で100mGを測定。保育所の中の送電線下で蛍光灯が白熱。

11月 郵政省 97年度中に規制値作成予定と 97年度中に国としての正式な規制値を作成予定と97年度予算に「郵政省環境電磁波対策課の新設」、「15億円の研究費」が計上されると。朝日新聞。
  1997 1月 労働省産業医学研究所 10Gの商用電磁波被爆の論文 「免疫系に影響」「ガンにも関連か?」。新聞報道。
1月6日 労働省産業医学総合研究所 ヒトの細胞で実験報告
城内研究官と名古屋大医学部マリア・ビラヌエバ博士(現フィリピン在住)共同研究 高圧線や家電製品から出る極低周波(50Hz)にヒトの末梢血リンパ球を曝したところ、ガンなどの腫瘍細胞に対する攻撃機能を強める蛋白質TNF-αの生産量が落ち込み、免疫機能が低下する。実験では採取した血液を装置に入れ、サイトカインについて1,3,10ミリテスラーの各テストでTNF-αの量が通常の75%程度にダウン。実際に一般家庭内で浴びる磁場の強さは最大で0.01ミリテスラ程度なので実験よりかなり弱い。城内「ガンを誘発することを直接証明するものではないが、電磁波は生体がガンに冒されやすくする可能性もある。」労働省はこれを受けて本格的な研究に着手し、対策や指針作りに乗り出すと。日経'97.1.6
カナダ トロント大学 子供の白血病と電磁波 疫学調査
14歳までに白血病と診断されたトロント都市圏の201人の子供を対象に住宅内外の電磁波強度を測定し、健康な子供406人のデータと比較した。 電磁波被爆の大きい住宅に住む子供は、そうでない子供より白血病に罹る率が2~4.5倍高いとする疫学調査。とりわけ6歳未満の幼児の発病リスクが高く、生後2年間に住んだ家の電磁波強度がより強く関係していた。毎日'99.6.22
1999  
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